Dd診断力てすと『両側顎下部の腫れ』

児玉泰光 Yasumitsu KODAMA 鶴巻 浩 Hiroshi TSURUMAKI
社会医療法人 仁愛会 新潟中央病院 歯科口腔外科 〒950-8556 新潟県新潟市中央区新光町1-18

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2023年7月号より、「両側顎下部の腫れ」についてです。

図❶ 初診時の口腔外所見
図❷ MRI画像所見

患者:65歳、女性
主訴:両側顎下部の腫れが気になる
現病歴:半年前から両側顎下部に腫脹と軽度圧痛を自覚していた。さらに、以前からドライアイとドライマウスもあったため、かかりつけ内科を経て、紹介受診した。
既往歴:脂質異常症、眼瞼炎
現症
全身所見;体格中程度
口腔外所見;両側顎下部に胡桃大、弾性硬、可動性の腫瘤を触知した。また、両側上眼瞼にびまん性腫脹が認められた(図1)。
口腔内所見;ワルトン管からの唾液の流出は少量であった。サクソンテスト陽性、シルマーテスト陽性。
画像所見;造影CTで両側顎下腺は腫大し、造影MRIでは両側涙腺が腫大していた(図2)。
血液検査所見;RBC 452万/µL、WBC 6,830/µL、Plt 29万/µL、Hb 14.0g/dL、CRP 0.3mg/dL、ant-SS-a≦5.0 U/mL、ant SS-b≦5.0 U/mL、抗核抗体<40倍、RA陰性。

Q 最も疑われる疾患名は?

① シェーグレン症候群
② サルコイドーシス
③ IgG4関連疾患

④ 悪性リンパ腫

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2023年7月号に掲載中!/

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