Dd診断力てすと『遷延する口腔粘膜全体のびらん』

上野尚雄 Takao UENO
国立がん研究センター中央病院 歯科 〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2022年12月号より、「遷延する口腔粘膜全体のびらん」についてです。

図❶ 初診時の口腔内写真

患者:40代、女性
主訴:両側頰粘膜が荒れて痛い。食事がしみて食べづらい。
既往歴:慢性骨髄性白血病、臍帯血移植後。原病は寛解を維持しており、現在、PSL5mg/day内服中。
現病歴:半年前より両側頰粘膜を中心に口腔内全体の発赤・白色変化、偽膜形成などを認めるようになり、食事がしみて食べづらくなった。近医歯科などを受診し、含嗽剤などの対応を継続したが、6ヵ月以上経過しても症状が改善しないため、紹介により当科を受診した。
現症
•口腔内の清掃状態は良好。強い口腔乾燥あり。
•両側頰粘膜;発赤、まだら状の薄い白色変化。歯列の触れる箇所には歯の圧痕に合わせるように白色の偽膜を形成。自発痛はないが、食事時などに接触痛あり。
•舌粘膜;全体的に薄い白色変化がみられる。粘膜の菲薄化、および左舌裏面に小さい潰瘍形成あり。
•口蓋粘膜;まだら状の白色変化あり。
臨床検査所見;特記すべき所見なし。

Q 入院前に行っておくべき歯科治療は?

① 口腔の表在性カンジダ感染
② 頰粘膜がん
③ 慢性GVHD(移植片対宿主病)の口腔症状

④ 薬剤性の口腔粘膜炎

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2022年12月号に掲載中!/

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