Contents
刊行にあたって
アライナー型矯正装置を用いた矯正治療(アライナー矯正)は、患者はもちろんのこと、歯科医師に対しても多くのメリットを有する矯正治療法であることから、わが国ではその需要が急成長しています。世界的に見てもその普及率は世界第5位にあるとされており、今後もますますの需要増が期待されています。
その一方で、アライナー矯正に関するクレームやトラブルなどが増えているのも事実で、その対応に苦慮している歯科医師も多いというのが現状ではないでしょうか。
アライナー型矯正装置(アライナー)は、インターネットやSNS などを通じた一部の情報にあるような万能の矯正装置ではなく、メリットが多い反面その特性を熟知し、適応症例の選択や施術方法を研鑽する必要がある治療方法です。あくまでも矯正装置の一つとして、慎重に日常臨床に応用することが重要だと思います。
国内外を問わず参入メーカーが増加し、それぞれに特徴のあるアライナーが群雄割拠しています。多くの研究データや症例報告なども増え、それぞれの装置の特徴を熟知し、症例に見合った選択も必要となってきています。
2019 年に月刊デンタルダイヤモンド増刊号『正しく使おう! アライナー型矯正装置』が発刊されてから5年の歳月が経過し、さまざまな点でこの分野はアップデートされています。
本増刊号は、基本に立ち返った検査・診断に始まり、症例の選択や基本手技、リカバリー方法など、それぞれの臨床レベルに応じて参考にしやすいように編集いたしました。
患者に対し、安心安全にアライナー矯正を提供できるよう、スキルアップと日々の臨床のアップデートにお役立ていただければ幸いです。
2024年3月
編集委員一同
CONTENTS
常盤 肇(ときわ はじめ)
1990 年 鶴見大学歯学部卒業
1990 年 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座入局
1997 年 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座助手
2007 年 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座助教
2013 年 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座講師
2014 年 鶴見大学歯学部臨床教授(~ 2017 年3 月)
2014 年 医療法人社団真歯会常盤矯正歯科医院院長
現在に至る
日本矯正歯科学会 認定医、指導医、臨床指導医
———
文野 弘信(ふみの ひろのぶ)
1990 年 東京歯科大学卒業
1993 年 ニューヨーク大学大学院修了(M.Sc.)
1994 年 永田矯正歯科勤務(京都府京都市)
1999 年 文野矯正歯科開設(東京都)
現在に至る
日本矯正歯科学会 認定医
———
槇 宏太郎(まき こうたろう)
1984 年 昭和大学歯学部卒業 歯科医師免許取得
1989 年 昭和大学大学院・歯学研究科修了(歯学博士)
1995 年 昭和大学歯学部講師(歯科矯正学講座)
1998 〜1999 年 UCSF 客員教授 (San Francisco, USA)
2003 〜2023 年 昭和大学歯学部主任教授(歯科矯正学講座)
2011 年 Basel 大学客員教授(Basel, Switzerland)
2013 〜2023 年 早稲田大学理工学術院客員教授
2013 〜2019 年 昭和大学歯科病院長
2019 〜2023 年 昭和大学歯学部長、昭和大学理事
2023 年〜 昭和大学特任教授、昭和大学歯科病院長
現在に至る
日本矯正歯科学会 認定医、臨床指導医
日本口蓋裂学会 認定師
本のエッセンスは、書籍の「はじめに」や「刊行にあたって」に詰まっています。
この連載では、編集委員や著者が伝えたいことを端的にお届けするべく、おすすめ本の「はじめに」や「刊行にあたって」、「もくじ」をご紹介します。
今回は、『失敗しないアライナー矯正』です。