二宮雅美 Masami NINOMIYA
徳島大学大学院医歯薬学研究部 歯周歯内治療学分野
〒770-8504 徳島市蔵本町3-18-15



患者:52歳、男性
主訴:1口蓋歯肉の腫脹と排膿
現病歴:1ヵ月前から1口蓋歯肉の腫脹と排膿があり、近医を受診して抗菌薬の投与を受けた。近医での画像検査で21根尖相当部に膿が溜まっていて、とくに1部の病巣が大きいことから、大学病院での精査加療を勧められ、紹介により本院に来院された。
既往歴:特記事項なし。外傷の既往もなし。
現症:21歯冠部はレジン修復が施されており、1口蓋歯肉の軽度腫脹と、歯頸部から5㎜の位置に瘻孔形成および排膿が認められた(図1:矢印)。21ともに自発痛は認められなかった。プロービングデプスは、21ともに全周において3㎜以下であった。
X線所見:デンタルX線写真では、1は根管充塡歯で、根尖相当部に拇指頭大で楕円状の境界明瞭な透過像が認められた。2は歯根中央部と根尖側1/3で内部吸収が認められ、根尖部にはび漫性の透過像が認められた(図2)。CT画像は図3に示すとおりであった。

主訴:1口蓋歯肉の腫脹と排膿
現病歴:1ヵ月前から1口蓋歯肉の腫脹と排膿があり、近医を受診して抗菌薬の投与を受けた。近医での画像検査で21根尖相当部に膿が溜まっていて、とくに1部の病巣が大きいことから、大学病院での精査加療を勧められ、紹介により本院に来院された。
既往歴:特記事項なし。外傷の既往もなし。
現症:21歯冠部はレジン修復が施されており、1口蓋歯肉の軽度腫脹と、歯頸部から5㎜の位置に瘻孔形成および排膿が認められた(図1:矢印)。21ともに自発痛は認められなかった。プロービングデプスは、21ともに全周において3㎜以下であった。
X線所見:デンタルX線写真では、1は根管充塡歯で、根尖相当部に拇指頭大で楕円状の境界明瞭な透過像が認められた。2は歯根中央部と根尖側1/3で内部吸収が認められ、根尖部にはび漫性の透過像が認められた(図2)。CT画像は図3に示すとおりであった。
Q 最も疑われる疾患名は?
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① 歯根囊胞
② 鼻口蓋管囊胞
③ 球状上顎囊胞
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年6月号に掲載中!/
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月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年6月号より、「上顎前歯口蓋歯肉の腫脹と排膿」についてです。