歯科出版社がおすすめする歯内療法の専門書・本10選

歯科医師に向けてさまざまな臨床研究の情報を提供しているデンタルダイヤモンド社。歯内療法や歯周治療、インプラント、口腔外科など、歯科に関するあらゆる分野の書籍を扱っており、歯科業界に特化した出版社です。

歯科分野では天然歯を残した状態で治療を行う歯内療法のニーズが高い傾向があることから、歯科医師にとって歯内療法の臨床力を向上させることは重要な課題といえます。そこで今回は、デンタルダイヤモンド社が出版している歯内療法に関する専門書を10冊紹介しましょう。

Contents

GP臨床トレーニング BOOK & MOVIE ①歯周治療・歯内療法 編

おもに歯科医院で多く用いられる歯周治療と歯内療法の基本を収録した1冊です。

歯科分野では天然歯を残した状態で治療を行う歯内療法のニーズが高い傾向があることから、歯科医師にとって歯内療法の臨床力を向上させることは重要な課題といえます。そこで今回は、デンタルダイヤモンド社が出版している歯内療法に関する専門書を10冊紹介しましょう。

「GP臨床トレーニング BOOK & MOVIE」シリーズはこれ以外にも「歯冠修復編」と「口腔外科・義歯・インプラント編」を合わせて3冊出版されていますが、そのなかでも歯科治療の基本を学べる入門編として最適。

歯周治療では、口腔内規格写真撮影の基本から、スケーリング・ルートプレーニングの基本、さらにはSRP・歯周ポケット搔爬の基本などが学べるほか、歯内療法では歯内療法の基本から支台築造などの内容も収録されています。

実践の現場では、本を読んだだけで十分な治療のスキルが身につかないことも多いですが、「GP臨床トレーニング BOOK & MOVIE」シリーズではQRコードを読み取るだけでそれぞれのステップごとに動画を閲覧でき、具体的なイメージをしやすいのが大きな強みといえます。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/1053

マストオブ・イニシャルトリートメント

根管治療ともよばれることも多い歯内療法の基本を多数収録した1冊です。

日本人の根管にはどのような特徴があるのか、局所麻酔の打ち方なども含めて根管治療を行う前段階で押さえておきたいポイントから詳しく解説。さらにはアクセスオープニングや根管上部形成、根管洗浄および貼薬、仮封、根管充填で押さえておきたいポイントまで網羅的に収録しています。

特に日本においては根管治療の頻度が高く、歯科医院での治療にあたってはしっかりと基本からマスターしておかなければなりません。「マストオブ・イニシャルトリートメント」はイラストや実際のCT画像なども多用し分りやすく解説しているため、内容の理解もしやすいはずです。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/813

マストオブ・リトリートメント

歯内療法の基本を収録した「マストオブ・イニシャルトリートメント」の同じシリーズとして、歯内療法の再治療に関するテクニックや知識をまとめた1冊です。

根管治療の予後が悪い場合、従来は抜歯が選択されるケースが一般的でした。しかし、現在では抜歯以外にもさまざまな再治療の選択肢が存在します。

「マストオブ・リトリートメント」では、画像診断から再治療の方針決定の仕方、クラウン除去やメタルポストの除去、根管形成の方法などを詳しく掲載。「マストオブ・イニシャルトリートメント」と同様、文章だけでなくイラストやCT画像なども多用されているため分かりやすい内容となっています。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/812

藤本研修会 Standard Textbook 1 Endodontology

日本国内における歯科治療の方法論だけでなく、国際的にも通用するグローバルスタンダードな歯科治療を学べる1冊です。

歯科治療ではさまざまな症状に応じて、それに適した治療法が確立されていますが、「藤本研修会 Standard Textbook 1 Endodontology」ではなぜその治療法が適しているのかを客観的なエビデンスとともに提示。治療法の根拠を学ぶことで、患者に合わせた適切な臨床判断を仰ぐことができます。

さらに、検査や診断、再治療、外科手術なども含めた治療法までを網羅的に収録。さまざまな患者にきめ細かく対応できるよう、臨床力を向上させたいと考える歯科医師にとって有効なテキストといえるのではないでしょうか。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/747

歯牙破折の分類・診査・診断・マネージメント

歯牙破折のメカニズムや原因、治療法について体系的にまとめた一冊です。

歯にヒビが入る、あるいは割れたり欠けたりすることを歯牙破折とよびますが、これまで歯牙破折についてまとめた書籍はほとんどありませんでした。そのため、歯牙破折の診断を誤ってしまう可能性もあり、最適な治療法が選択できなくなるケースも考えられるのです。

本テキストは、歯牙破折のなかでも多い症例として「垂直性歯牙破折」と「水平性歯牙破折」を紹介しており、検査方法や治療法を解説。さらに、巻末には実際の診察画像を用いた症例集も多数掲載しており、貴重な資料としても有用です。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/614

エンドエキスパートが伝授する歯内療法の極意

歯科分野の臨床研究や治療のノウハウ、歯科医院の経営に関する情報などが掲載されている歯科医師向けの月刊誌「月刊デンタルダイヤモンド」。この雑誌に連載されている「めざせ!エンドエキスパートへの道」の内容をまとめた1冊です。

歯科治療においてエンドとは根管治療のことを指し、エンド治療をマスターするために習得すべき技法や基礎を網羅。さらに、治療における患者とのコミュニケーションのコツや法的トラブルを防ぐための対策なども収録。それぞれのコンテンツはいずれも全国の歯科医院で活躍しているベテランの歯科医師によって監修されており、実践的な内容が中心となっています。

臨床力を向上させ多くの患者からの信頼を獲得するためにも有効な1冊といえるでしょう。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/984

歯内療法のレベルアップ&ヒント

歯周治療や根管治療を含め、歯科治療に関する10のテーマに分類し臨床のヒントをまとめた1冊です。

小児歯科や痛みへの対応といった内容も充実しており、実践的な内容が豊富に収録されています。

根管治療の基礎は把握しているものの、さらに臨床力を向上させたいと考える歯科医師に最適なテキストといえるでしょう。各コンテンツは50名以上の歯科医師が監修しており、自らのノウハウをイラストや画像とともに紹介。治療法の手順が細かく把握できるように編集、工夫されているのもおすすめしたいポイントのひとつです。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/748

歯内療法の三種の神器2023-2024

今知りたい情報が凝縮された歯内療法のバイブル!

「歯科用コーンビームCT(CBCT)」、「歯科用マイクロスコープ」、「ニッケルチタン(Ni-Ti)製ロータリーファイル」という歯内療法における“三種の神器”を切り口にした前作『歯内療法の三種の神器』は、読者からの圧倒的な支持を集め、増刷を重ねました。上梓されてから早6年が経過し、それらの神器は歯内療法の枠にとどまらず、一般臨床にまで浸透しています。
本書は前作よりも各神器の製品が大幅に増え、それらとともに治療の質を高めるバイオマテリアルやトピックスがいっそう充実! ぜひ日常臨床にお役立てください。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/1086

器材・薬剤からみる歯内療法のすぐれモノ

根管治療に用いる診断用機器や治療用機器、薬剤、治療用材料など、ツールの選び方および治療に役立てるための方法やノウハウを収録した1冊です。

臨床のレベルを向上するためには、歯科医師のスキルアップも重要ですが、いかに良い器材や薬剤、材料を選ぶかも欠かせないポイントといえます。

たとえば、診断用機器を紹介するステップでは、従来の一般的なデンタルX線写真を用いた診断方法から最新のCBCT複合機を用いた診断まで収録。治療用薬剤や治療用材料では、代表的な薬剤や選び方の基本、最新の応用事例まで多岐にわたって収録されています。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/820

若手歯科医のための臨床の技50 歯内療法

その名の通り、若手歯科医師に向けて根管治療の基本がまとめられた1冊です。

根管治療は、根管腔内を洗浄し材料を充填というシンプルな作業ではあるものの、さまざまな器具や薬剤が用いられます。また、処置の際は予防拡大にも注意しながら作業を進めなければなりません。シンプルでありながらも細かい作業のため、歯科医師には根気強さが求められます。

本テキストは、根管治療における「修正形成」、「器械・器具」、「予防拡大」、「充填操作」、「保持形態」の5つの章に分類したうえで、50のテクニックにまとめた保存版ともいえる1冊です。

https://www.dental-diamond.co.jp/item/288

歯内療法の臨床力向上のため専門書を参考にしてみよう

今回紹介した10冊の専門書は、いずれも歯科医師や歯科分野の研究者が監修している専門的な内容が凝縮されており、実践にも役立つ情報が満載のものばかりです。イラストや写真などが多用され分りやすく編集されたテキストも多いことから、知見の習得やスキルアップにも役立つでしょう。

歯内療法の臨床力を向上させ、患者からの信頼を得るためにもぜひ参考にしてみてください。