第31回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(大会長:香取幸夫氏・東北大学)が、9月19日(金)、20日(土)、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)において開催された。「いつも楽しく食べる~多職種による安全な食事の支援~」をテーマに、特別講演や教育講演、シンポジウムなど、多彩な講演が行われた。
特別企画講演2『高齢者の誤嚥 -今こそ見直す「口」と「のど」』では、岸本裕充氏(兵庫医科大学医学部)、熊井良彦氏(長崎大学病院耳鼻咽喉科頭頸部外科)の2名が登壇した。なかでも岸本氏は口「オーラルマネジメント」を提唱し、Cleaning、Rehabilitation、Education、Assessment、Treatmentの5要素(CREATE)が適切に達成できれば、食べるもしくは楽しむことが可能だとし、専門職以外の関係者の協力も必要であると強調した。
教育講演8では「舌接触補助床(PAP)を活用しよう! 」と題し、吉川峰加氏(広島大学大学院医系科学研究科)が登壇。舌機能が低下した患者の嚥下時における舌の動きを解析し、無歯顎や高口蓋の患者は舌尖の動きが不安定になりやすく、PAPが有効であるとした。
教育講演9「大人になった障がい児の摂食嚥下支援」では、田村文誉氏(日本歯科大学附属病院)が、障がいのある患者は青年期から摂食嚥下機能の低下が起こるため、食形態の変更を検討する必要があるとし、各患者の性格や家庭環境などを考慮し、慎重に提案することが重要であると述べた。
第31回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年11月号掲載】

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