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2018年5月号 下顎埋伏智歯周囲の病変
末松基生
Motoo SUEMATSU
明和病院 歯科口腔外科
〒663-8186 兵庫県西宮市上鳴尾町4-31
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>図1 初診時の口腔内写真
図1 初診時の口腔内写真
>図2 初診時のパノラマX線写真(矢印:埋伏智歯周囲の骨吸収像)
図2 初診時のパノラマX線写真(矢印:埋伏智歯周囲の骨吸収像)

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患者: 63歳、女性
主訴: ld8周囲の違和感
既往歴・家族歴: 特記事項なし
現病歴: 初診の10年前から、時々ld8付近の歯肉腫脹を繰り返していた。初診の1ヵ月前から違和感と軽度歯肉腫脹が持続するため、近医歯科を受診。智歯周囲炎との診断で抜歯適応と判断され、当科を紹介受診した。
現症:
口腔外所見: 顎下・頸部リンパ節の腫大は認めなかった。開口障害および下口唇やオトガイ部の知覚異常は認めなかった。
口腔内所見: ld7は近心に傾斜して軽度動揺を認めた。その遠心歯肉に、挺出したlu78の噛み込みによる慢性咬傷と、5mm大の外向性白色腫瘤形成を認めた(図1)。腫瘤は対合2歯の歯間部に陥入する形態を示し、弾性軟で接触痛は認めなかった。ld7遠心に歯周ポケット形成を認め、プローブにより埋伏ld8の歯冠を触知したが、排膿は認めなかった。
画像所見: パノラマX線写真では同部に水平完全埋伏智歯を認め、周囲に比較的境界明瞭な歯冠大の骨吸収像を認めた(図2)。
病理組織学的検査所見: 白色腫瘤の一部を組織生検した結果、上皮内に異型細胞や浸潤像は認めず、上皮下組織に著明な炎症細胞浸潤を認めた。
最も疑われる疾患名は?
1.智歯周囲炎
2.含歯性嚢胞
3.下顎骨中心性がん
4.下顎骨骨髄炎
ANSWER
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