島﨑 士1,2)Akira SHIMASAKI 岡本俊宏2)Toshihiro OKAMOTO
1)TMGあさか医療センター 歯科口腔外科 2)東京女子医科大学医学部 歯科口腔外科学講座
- 患者:75歳、男性
- 主訴:左側下顎前歯部の疼痛
- 現病歴:左側下顎前歯部の疼痛を主訴に近在歯科を受診。パノラマX線写真で囊胞様透過像を認めたため、精査加療目的で当科紹介受診となった。
- 既往歴:高血圧
- 口腔外所見:顔貌は左右非対称で、左側下顎前歯相当部はやや腫脹していた。
- 口腔内所見:から根尖相当部唇側歯肉は膨隆し、弾性軟で圧痛を認めた(図1)。また、とは歯髄電気診では両歯とも反応しなかった。
- X線写真所見:パノラマX線写真では、から部顎骨内に単房性の囊胞様X線透過像を認めた。また、囊胞様透過像はとの間に認め、両歯の歯根は離開していた(図2)。CT画像ではから部顎骨内に境界明瞭な透過像を認め、舌側皮質骨は連続性を保っていたが、からの唇側皮質骨は吸収していた(図3)。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 歯根囊胞
② エナメル上皮腫
③ 歯原性角化囊胞
④ 腺性歯原性囊胞
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2023年3月号に掲載中!/
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今回は2023年3月号より、「顎骨内の囊胞性病変」についてです。