見えなかった世界が見える!
位相差顕微鏡は、それまで見えなかった透明な細菌や細胞を、染色せず、生きたまま、リアルタイムで観察できるようにした画期的な発明です1,2,6)。
これにより、「細菌たちがどのように動いているのか」「細胞たちがどのように存在しているのか」を、私たちはそのままの姿で目にすることができるようになりました(図9)。
とくに歯科の現場では、①プラーク中の細菌の活動性、②細菌叢のバランスの乱れ、③口腔内の免疫反応(白血球の出現など)といった目に見えなかった情報を、直接患者さんと一緒に共有することができるようになりました7,8)。
これは、診断や治療方針決定、患者教育において、非常に大きな力となっています。

位相差顕微鏡は単なる観察道具ではありません。透明な世界を「見える世界」に変え、歯科診療をより科学的で、やさしいものにするための鍵なのです。そして、この技術はこれからの予防歯科や医療の未来において、さらに大きな役割を果たしていくでしょう。
Section 1 Point
- 位相差顕微鏡は「見えないものを見る」ために発明された。
- 光の位相差を明暗のコントラストに変換する仕組み。
- 歯科臨床では、プラーク中の細菌観察に不可欠なツールになっている。
【参考文献】
1) Zernike F: Beugungstheorie des schneidenver-fahrens und seiner verbesserten form, der phasenkontrastmethode. Physica, 1(7-12): 689-704, 1934.
2) Zernike F: Phase contrast, a new method for the microscopic observation of transparent objects. Physica, 9(7): 686-698, 1942.
6)Inoué, S: Video Microscopy. Springer, New York, 1986.
7) Koca MF, Acikgöz G, Dundar C, Kirtiloglu T: The effects of using phase-contrast microscopy on oral hygiene training of patients receiving orthodontic treatment: A randomized controlled study. Niger J Clin Pract, 23(10): 1395-1400, 2020.
8) Larrimore Family Dentistry: Phase-Contrast Microscope Technology: Revolutionizing Dental Care.
https://www.larrimoredentistry.com/phase-contrast-microscope-dental-care/
●位相差顕微鏡に関する基礎知識 はこちらから読めます。
●位相差顕微鏡とは何か:位相差顕微鏡ってどんなもの? はこちらから読めます。
●位相差顕微鏡とは何か:歯科でどう役立つの? はこちらから読めます。
●位相差顕微鏡とは何か:ふつうの明視野顕微鏡とどう違うの? はこちらから読めます。
●位相差顕微鏡とは何か:どうして染めなくても見えるの? はこちらから読めます。
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