第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(大会長:倉智雅子氏・国際医療福祉大学成田保健医療学部 言語聴覚学科/言語聴覚士)が、9月23日㈷、24日㈯、「摂食嚥下のSDGs」をテーマに幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催され(参加登録者数:6,601名)、歯科医療従事者のほかに医師、看護師、言語聴覚士などが一堂に会した。
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会長講演「摂食嚥下リハビリテーション史に見る言語聴覚士の軌跡」
会長講演では、倉智氏が「摂食嚥下リハビリテーション史に見る言語聴覚士の軌跡」と題して登壇。言語聴覚士における摂食嚥下リハビリテーションへのかかわりについて歴史を整理し、言語聴覚士の活躍や取り組みを紹介した。
市民公開講座
市民公開講座では、まず藤田凌輔氏(日本航空)が登壇。JALグループにおけるアクセシビリティ向上への取り組みを解説した。続いて、JAL・ANAグループの機内食を担当する両総料理長(浜 信彦氏:ジャルロイヤルケータリング、清水 誠氏:ANAケータリングサービス)が登壇。アレルギーなどに対応した機内食や、嚥下障害のある人に対応した食事などが解説された。
特別講演「『ステージⅣの舌ガンを乗り越えて生きる』~キャンサーギフト・大切な家族~」
特別講演では、堀 ちえみさん(歌手・女優)が「『ステージⅣの舌ガンを乗り越えて生きる』~キャンサーギフト・大切な家族~」と題し、自身のリハビリテーションの実際などを述べた。
交流セミナー4「他職種に知ってもらいたい地域における歯科衛生士の活動」
交流セミナー4「他職種に知ってもらいたい地域における歯科衛生士の活動」では、高橋亜希子氏(松下歯科医院)、椎橋桂子氏(大友歯科医院)、中村郁子氏(兼久歯科医院訪問歯科診療口腔健康管理専門部)の3名の歯科衛生士が、円滑な多職種連携のポイントを示した。
また、今大会では同学会初代理事長である金子芳洋氏の追悼シンポジウムが開催され、才藤栄一氏(藤田医科大学)、向井美惠氏(昭和大学名誉教授)、田村文誉氏(日歯大)、植田耕一郎氏(日大歯)が登壇。金子氏が摂食嚥下リハビリテーション分野に遺した足跡や思い出、同学会の設立からの歴史が各登壇者より語られた。