関東歯内療法学会第21回学術大会(大会長:澤田則宏氏・東京都開業)が、2月5日㈰、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)において開催された(参加者:164名)。「歯髄保存療法の最前線─Vital pulp therapy の現在を知る─」をテーマに、各種講演が行われた。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により同会講演はWeb開催が続いていたが、今回は約2年ぶりに実地での開催となった。
テーマ講演では3題の講演が行われた。
興地隆史氏(東医歯大院)は「Vital pulp therapyの動向」と題し、登壇。歯髄保存療法と抜髄の選択は現在もなお歯内療法における重要なテーマの一つだが、従来では保存が難しいとされてきた症例においても、予知性の向上を示唆する研究結果が報告されるようになったと述べ、近年の歯髄保存療法に関する潮流について解説した。
田中利典氏(東京都・川勝歯科医院)は「VPTの診療ガイドラインとその臨床活用」と題し、日本歯科保存学会および日本歯内療法学会の診療ガイドライン策定の流れと、臨床現場での応用について解説した。
泉 英之氏(滋賀県開業)は「Vital pulp therapyの科学と臨床~いま、わかっていること、わかっていないこと~」と題して登壇。各種ポジションペーパーで指摘されていることを解説するとともに、そのことを鵜呑みにせず、実際の症例を呈示しつつ、臨床経験をもとに私見を交えてポイントを解説した。