第21回日本顕微鏡歯科学会学術大会・総会(大会長:保坂啓一氏・徳島大院)が4月19日(土)、20日(日)に「顕微鏡歯科学の未来~卓越と革新~」をテーマに、徳島大学蔵本キャンパス大塚講堂(徳島県徳島市)で行われた(参加者:約600名)。
教育講演では、辻本真規氏(福岡県開業)が「顕微鏡歯科治療のベーシックスキルを極めよう」をテーマに講演。マイクロスコープが普及する一方、教育課程が不足していることに触れ、初学者向けの使用方法や設定、ミラーテクニックの基本について述べた。とくに視度調整や眼幅調整などの見る前の準備ができていないことを挙げ、具体的なセルフチェックや客観的なチェック方法とともに解決策を示した。マイクロスコープを使ったからといって診療がレベルアップする訳ではなく、正しい知識やテクニックを身につけ、適切に使用してレベルアップしてほしいと語った。
大会長賞受賞記念講演では、野亀慶訓氏(岡山県開業)が「3Dprinter technique 習得のためポイント」と題して登壇。野亀氏は、治療時の照明でフローレジンを緩徐に硬化させながらフリーハンドで積み上げ、立体造形する3D printer techniqueを考案。同テクニックを体得するには、小矯正の補助装置作製などの作り出す構造に高い造形精度が求められず、失敗しても調整できるものから挑戦してみてほしいと述べた。テクニックセンシティブの壁を越えて、積極的に治療に活かしてほしいと語った。
第21回日本顕微鏡歯科学会学術大会・総会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年6月号掲載】
