髙田正典 Masanori TAKADA
戸谷収二 Shuji TOYA
日本歯科大学新潟病院 口腔外科
〒951-8580 新潟県新潟市中央区浜浦町1-8


図❶ 初診時の口腔内写真
図❷ 同、パノラマX線写真

図❸ 同、CT画像
患者:69歳、男性
初診:2013年7月
主訴:顔の腫れ
現病歴:2013年6月、歯科治療を目的にかかりつけ歯科医院を受診。下顎顎骨内病変と顔貌の左右非対称を指摘され、某総合病院歯科口腔外科へ紹介。同年7月、精査加療目的に当科を紹介来院した。
家族歴:特記事項なし
既往歴:高血圧症
現症:
全身所見:体格中等度、栄養状態良好。
口腔外所見:左側頬部に弾性硬の腫脹を認めた。圧痛はなく、左側オトガイ部の知覚異常は認めなかった。
口腔内所見:4⃣~7⃣に頬舌的顎骨膨隆、一部に羊皮紙様感を認めた。同部歯肉は健康粘膜色を呈し、当該部の歯の動揺は認めなかった(図❶)。
パノラマX線写真:左側下顎臼歯~右側下顎小臼歯部に比較的境界明瞭な多房性のX線透過像を認めた(図❷)。
CT所見:左側下顎骨体部を中心に辺縁不正な腫瘍性病変を認め、皮質骨が菲薄化し、骨欠損も生じていた。内部は比較的均一で造影性を認めた(図❸)。
99mTc-MDP骨シンチグラフィー所見:下顎骨正中部に高集積を認め、他部位に集積は認めなかった。
67Gaシンチグラフィー所見:頭頸部ならび他部位に集積は認めなかった。
末梢血検査所見:異常は認めなかった。
血清生化学検査所見:異常は認めなかった。
初診:2013年7月
主訴:顔の腫れ
現病歴:2013年6月、歯科治療を目的にかかりつけ歯科医院を受診。下顎顎骨内病変と顔貌の左右非対称を指摘され、某総合病院歯科口腔外科へ紹介。同年7月、精査加療目的に当科を紹介来院した。
家族歴:特記事項なし
既往歴:高血圧症
現症:
全身所見:体格中等度、栄養状態良好。
口腔外所見:左側頬部に弾性硬の腫脹を認めた。圧痛はなく、左側オトガイ部の知覚異常は認めなかった。
口腔内所見:4⃣~7⃣に頬舌的顎骨膨隆、一部に羊皮紙様感を認めた。同部歯肉は健康粘膜色を呈し、当該部の歯の動揺は認めなかった(図❶)。
パノラマX線写真:左側下顎臼歯~右側下顎小臼歯部に比較的境界明瞭な多房性のX線透過像を認めた(図❷)。
CT所見:左側下顎骨体部を中心に辺縁不正な腫瘍性病変を認め、皮質骨が菲薄化し、骨欠損も生じていた。内部は比較的均一で造影性を認めた(図❸)。
99mTc-MDP骨シンチグラフィー所見:下顎骨正中部に高集積を認め、他部位に集積は認めなかった。
67Gaシンチグラフィー所見:頭頸部ならび他部位に集積は認めなかった。
末梢血検査所見:異常は認めなかった。
血清生化学検査所見:異常は認めなかった。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 扁平上皮がん
② エナメル上皮腫
③ IgG-κ型孤立性形質細胞腫