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2018年8月号 「下顎の無痛性腫脹」
田正典 戸谷収二
Masanori TAKADA Shuji TOYA
日本歯科大学新潟病院 口腔外科
〒951-8580 新潟県新潟市中央区浜浦町1-8
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a:口腔内写真 図1 初診時(上顎左側臼歯部
図1 初診時の口腔内写真

図2 同、パノラマX線写真


図3 同、CT画像

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患者: 69歳、男性
初診: 2013年7月
主訴: 顔の腫れ
現病歴: 2013年6月、歯科治療を目的にかかりつけ歯科医院を受診。下顎顎骨内病変と顔貌の左右非対称を指摘され、某総合病院歯科口腔外科へ紹介。同年7月、精査加療目的に当科を紹介来院した。
家族歴: 特記事項なし
既往歴: 高血圧症
現症:全身所見; 体格中等度、栄養状態良好。
口腔外所見: 左側頬部に弾性硬の腫脹を認めた。圧痛はなく、左側オトガイ部の知覚異常は認めなかった。
口腔内所見: lu7に頬舌的顎骨膨隆、一部に羊皮紙様感を認めた。同部歯肉は健康粘膜色を呈し、当該部の歯の動揺は認めなかった(図1)。
パノラマX線写真: 左側下顎臼歯〜右側下顎小臼歯部に比較的境界明瞭な多房性のX線透過像を認めた(図2)。
CT所見: 左側下顎骨体部を中心に辺縁不正な腫瘍性病変を認め、皮質骨が菲薄化し、骨欠損も生じていた。内部は比較的均一で造影性を認めた(図3)。
99mTc-MDP骨シンチグラフィー所見: 下顎骨正中部に高集積を認め、他部位に集積は認めなかった。
67Gaシンチグラフィー所見: 頭頸部ならび他部位に集積は認めなかった。
末梢血検査所見: 異常は認めなかった。
血清生化学検査所見: 異常は認めなかった。
最も疑われる疾患名は?
1.扁平上皮がん
2.エナメル上皮腫
3.IgG-κ型孤立性形質細胞腫
ANSWER
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