気象病/天気痛は口腔内と関係あるか?
●稀に「天気が悪くなると歯が痛くなる」とおっしゃる患者に遭遇することがあります。天気や気圧の変化によって起こる、いわゆる「気象病/天気痛」は、口腔内と関係があるのでしょうか?
──岐阜県・R歯科クリニック
1.口腔内に気象病/天気痛が関係するのか?
「寒くなると痛くなる」、「台風が近づくと頭が痛くなる」などの声をしばしば口腔顔面痛外来の患者から聞きます。おばあちゃんの「雨が近づくのがわかる」という言葉のように、天気や気圧の変化と痛みには何かしらの関連があるように思われます。
気象の影響を受けるものを「気象病/天気痛」と総称します。歯科の痛みには非歯原性歯痛、口腔顔面痛と呼ばれる慢性の痛みがあり、慢性疼痛と天気には関連性を示すいくつかの報告があります。
また、今回の様式変更では、A4片面からA4両面に変わりました。これはつまり、掲載する情報量が増えるということです。求人票を申し込む歯科医院にとっては、少し面倒と思われるかもしれませんが、求職者が求める情報をより詳細に伝えられるでしょうから、これはメリットだと思います。
さらに、任意登録ではありますが、事業所PR情報・求人PR情報も登録できるようになりました。事業所PR情報欄では、福利厚生の内容、研修制度の内容、スタッフの仕事と生活の両立を支援する両立支援の内容などをアピールできます。一方、求人PR情報欄では、有給休暇の取得実績やスタッフの働きやすさ、歯科医院がスタッフに求める具体的な人物像、院長先生から求職者に伝えたい熱いメッセージなどをアピールできます。
この事業所PR情報・求人PR情報は、求人票自体には掲載されませんが、ハローワークインターネットサービスの求人情報画面に表示されます。またハローワークの窓口では、希望する求職者には「求人・事業所PRシート」として印刷配布されます。求職者に自院をアピールする意味でも、必ず登録しておきましょう。
2.気象病/天気痛に関連した口腔内の慢性疼痛に関する研究
整形外科領域のコホート研究「KURAMA-study」では、関節リウマチなどの筋骨格系の痛みには天気、気圧との関連が認められています1)。国内では、佐藤 純氏(愛知医科大学病院 痛みセンター)が気象病/天気痛の専門です。佐藤氏によれば、慢性疼痛保有者の25%は天気が悪いとき、あるいは崩れるときに、47%は寒いときに痛みが悪化すると答えていたと述べています。 ラットを用いた慢性疼痛実験では、大気圧より27〜40hPa減圧した環境下で疼痛行動が増強し、交感神経が関係していると述べられています。さらに、その体内センサーは内耳にあり、内耳破壊ラットを用いた慢性疼痛実験では、減圧した環境下でも痛覚過敏行動が変化しないことがあきらかにされています2)。 同様に温度変化についても述べられており、低温環境下では痛み行動が増強され、これは交感神経とともに、末梢の冷覚受容器(TRPチャネル)の活性化が鍵となっていると述べられています。その結果、痛みの感受性が高まり、痛みが強くなるのだと思われます。 また、片頭痛には気圧の変化との関連が認められています。最近は気圧変化と連動させた痛み予報機能が搭載された天気予報アプリも公開されています。●
明確な報告はないとしても、天気や気圧の変化と痛みの関連性から考えて、口腔顔面痛にも何らかの影響があると考えてよいかもしれません。
口腔顔面痛外来では、寒くなる年末年始に調子が悪くなる患者が増える印象があります。天気や気圧の変化に加え、年末年始はやることも増えて何かと忙しくなります。加えて、寒さのために服を着込むと体の動きが制限されます。したがって、筆者の臨床においては、「心身ともにくたびれるからでしょうか、この時期は痛みが強くなる方が多いですよ」と患者にお話ししています。
【参考文献】
「寒くなると痛くなる」、「台風が近づくと頭が痛くなる」などの声をしばしば口腔顔面痛外来の患者から聞きます。おばあちゃんの「雨が近づくのがわかる」という言葉のように、天気や気圧の変化と痛みには何かしらの関連があるように思われます。
気象の影響を受けるものを「気象病/天気痛」と総称します。歯科の痛みには非歯原性歯痛、口腔顔面痛と呼ばれる慢性の痛みがあり、慢性疼痛と天気には関連性を示すいくつかの報告があります。
また、今回の様式変更では、A4片面からA4両面に変わりました。これはつまり、掲載する情報量が増えるということです。求人票を申し込む歯科医院にとっては、少し面倒と思われるかもしれませんが、求職者が求める情報をより詳細に伝えられるでしょうから、これはメリットだと思います。
さらに、任意登録ではありますが、事業所PR情報・求人PR情報も登録できるようになりました。事業所PR情報欄では、福利厚生の内容、研修制度の内容、スタッフの仕事と生活の両立を支援する両立支援の内容などをアピールできます。一方、求人PR情報欄では、有給休暇の取得実績やスタッフの働きやすさ、歯科医院がスタッフに求める具体的な人物像、院長先生から求職者に伝えたい熱いメッセージなどをアピールできます。
この事業所PR情報・求人PR情報は、求人票自体には掲載されませんが、ハローワークインターネットサービスの求人情報画面に表示されます。またハローワークの窓口では、希望する求職者には「求人・事業所PRシート」として印刷配布されます。求職者に自院をアピールする意味でも、必ず登録しておきましょう。
2.気象病/天気痛に関連した口腔内の慢性疼痛に関する研究
整形外科領域のコホート研究「KURAMA-study」では、関節リウマチなどの筋骨格系の痛みには天気、気圧との関連が認められています1)。国内では、佐藤 純氏(愛知医科大学病院 痛みセンター)が気象病/天気痛の専門です。佐藤氏によれば、慢性疼痛保有者の25%は天気が悪いとき、あるいは崩れるときに、47%は寒いときに痛みが悪化すると答えていたと述べています。 ラットを用いた慢性疼痛実験では、大気圧より27〜40hPa減圧した環境下で疼痛行動が増強し、交感神経が関係していると述べられています。さらに、その体内センサーは内耳にあり、内耳破壊ラットを用いた慢性疼痛実験では、減圧した環境下でも痛覚過敏行動が変化しないことがあきらかにされています2)。 同様に温度変化についても述べられており、低温環境下では痛み行動が増強され、これは交感神経とともに、末梢の冷覚受容器(TRPチャネル)の活性化が鍵となっていると述べられています。その結果、痛みの感受性が高まり、痛みが強くなるのだと思われます。 また、片頭痛には気圧の変化との関連が認められています。最近は気圧変化と連動させた痛み予報機能が搭載された天気予報アプリも公開されています。
- 1)Terao C, et al: Inverse association between air pressure and rheumatoid arthritis synovitis. PLoS One, 9(1), 2014: e85376. doi: 10.1371/journal.pone.0085376. eCollection 2014.
- 2)佐藤 純: 気象関連性疼痛のメカニズム.PAIN RESEARCH,34(4):312-315,2019.
坂本英治
●九州大学大学院 歯学研究院
口腔顎顔面病態学講座 歯科麻酔学分野