Dd診断力てすと『口腔粘膜の紫斑や出血』デンタルダイヤモンド 2019年08月号

碇 竜也 Tatsuya IKARI
堀之内康文 Yasufumi HORINOUCHI
公立学校共済組合九州中央病院 歯科口腔外科
〒815-8588 福岡県福岡市南区塩原3-23-1


図❶ 舌の点状紫斑
図❷ 手指の点状紫斑

患者:73歳、女性
主訴:繰り返す舌からの出血
現病歴:2年前から舌に点状の紫斑を自覚していた(図1)。3ヵ月前より舌の紫斑部から出血を繰り返すようになったため、受診した内科からの紹介で当科を初診した。5年前から両手指の点状、網状の紫斑を自覚していた(図2)。
既往歴:特記事項なし
現症
口腔外所見:両手指や体幹に点状、網状の紫斑あり
口腔内所見:舌に多数の点状の紫斑あり、その一部に出血痕あり
血液所見:白血球数6,000/μL、赤血球数4.62×106/μL、血小板数335×103/μL、PT-T 13.3、PT-INR 1.05、APTT-T 35.7

Q 最も疑われる疾患名は?

① オスラー病
血友病A
③ von Willebrand病

悪性リンパ腫
特発性血小板減少性紫斑病