Dd診断力てすと『下顎大臼歯部の疼痛』デンタルダイヤモンド 2025年10月号

Dd診断力てすと『下顎大臼歯部の疼痛』デンタルダイヤモンド 2025年10月号

成相義樹 Yoshiki NARIAI
松江市立病院 歯科口腔外科/島根大学医学部 歯科口腔外科学講座

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2025年10月号より、「
下顎大臼歯部の疼痛」についてです。


ゼネラルデンタルカタログ

患者:60歳、男性
初診:2024年8月
主訴:左側下顎大臼歯部の疼痛
現病歴:初診3日前、の歯冠修復物が脱落した。その後、嚥下時に疼痛を生じるようになった。食事の際の疼痛が強く、総合病院を時間外救急受診し、ボルタレンサポ®50㎎を処方されたが、疼痛が持続するため紹介受診となった。
既往歴:脳出血(右被殻出血)後、高血圧症、高脂血症、多発肺結節(サルコイドーシス疑い)、脳出血後神経因性膀胱。
常用薬:アムロジピンOD錠®20㎎ 2錠/日、アジルサルタンOD錠®20㎎ 1錠/日、ロスバスタチンOD錠®2.5㎎ 1錠/日、デュロキセチンカプセル®20㎎ 1カプセル/日、タケキャブ錠®10㎎ 1錠/日、酸化マグネシウム錠®250㎎ 3錠/日
現症
全身所見;体格中等度、左不全麻痺あり。車椅子を使用し、膀胱留置カテーテルが挿入されていた。
口腔外所見;顔貌は左右対称で左側下顎部に腫脹なく、圧痛は認められなかった。開口障害もみられなかった。
口腔内所見の歯冠修復物は脱落し、根面はすでに歯肉で被覆されてきており、舌側に歯冠の一部が露出していた。露出部に鋭縁はなく、舌の損傷は認められなかった(図1)。嚥下時の疼痛は刺すような痛みであり、数分で消失するとのことであった。
画像所見:パノラマX線写真にて、は失活歯で根尖部にX線透過性の亢進は見られない。が水平埋伏しており、歯冠周囲にX線透過像が認められる。部から左下顎枝はX線不透過性が亢進し、下顎管が目立つ(図2)。

Q 最も疑われる疾患名は?

① 下顎骨骨髄炎
三叉神経痛
③ 舌咽神経痛

翼突下顎隙蜂窩織炎

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2025年10月号に掲載中!/

デンタルダイヤモンド 2025年10月号

▽月刊デンタルダイヤモンドのバックナンバーはこちら▽
https://www.dental-diamond.co.jp/list/103

▽診断力てすとのバックナンバーはこちら▽
https://dental-diamond.jp/test.html