渡邉和代 Kazuyo WATANABE
刈谷豊田総合病院 歯科口腔外科



患者:27歳、女性
主訴:左口蓋部の腫脹
現病歴:7~8年前から左口蓋部の腫脹を自覚していた。疼痛がないため放置していたが、いっこうに治らないため歯科医院を受診した。しかし、受診した歯科医院でも原因がわからず、経過観察となった。その後、矯正治療のため別の歯科医院を受診したところ、当科での精査加療を勧められ受診した。
既往歴:特記事項なし
現症:
口腔内所見;左口蓋部に30×20mmほどの弾性軟の膨隆を認めた(図1)。波動は触れず、圧痛はなかった。また、左上顎臼歯部にう蝕を認めず、治療歯はなかった。
画像所見;CT画像(図2、3)より、左口蓋部に22×17×14mm大の腫瘤が認められた。造影剤による増強効果は弱かった。なお、腫瘤に接する上顎骨は圧排されているが、皮質骨は保たれていた。
Q 最も疑われる疾患名は?

① 口蓋膿瘍
② 多形腺腫
③ 口蓋悪性腫瘍
④ 口蓋隆起
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2025年2月号に掲載中!/

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月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2025年2月号より、「長期に及ぶ口蓋の腫脹」についてです。