Dd診断力てすと『突然の顎関節の強い自発痛』デンタルダイヤモンド 2024年4月号

Dd診断力てすと『突然の顎関節の強い自発痛』デンタルダイヤモンド 2024年4月号

小木信美 Nobumi OGI
愛知学院大学歯学部 顎口腔外科学講座
〒464-8651 愛知県名古屋市千種区末盛通2-11

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年4月号より、「突然の顎関節の強い自発痛」についてです。

ゼネラルデンタルカタログ


図❶ パノラマ4分割撮影。左から右顎関節の開口時と閉口時、左顎関節の閉口時と開口時
図❶ パノラマ4分割撮影。左から右顎関節の開口時と閉口時、左顎関節の閉口時と開口時
図❷ 顎関節腔の穿刺吸引
図❷ 顎関節腔の穿刺吸引
患者:60代、女性
主訴:左顎関節の強い自発痛
現病歴:初診の2日前に突然、左顎関節に強い痛みを自覚した。さらに、体温が38℃まで上昇するとともに左臼歯部が開咬状態となり、十分に咀嚼ができないため来院した。
既往歴:特記事項なし
現症
口腔外所見;左顎関節に相当する耳前部に、圧痛のあるび漫性腫脹を認めた。下顎は右方に偏位し、顔面下部に非対称性がみられた。
口腔内所見;初診時の開口量は自力で27mmで、開口時、左顎関節に強い痛みを伴っていた。下顎正中は右方に偏位し、左臼歯部で開咬を呈していた。咬合を試みても、左側では上下歯牙の咬合面は接触し得なかった。
X線所見:顎関節側方のパノラマ4分割撮影(図1)では、患側の左下顎頭が閉口時において開口時と同様に関節結節の下方にあり、閉口時に下顎頭が通常よりも前方に位置していた。
血液検査所見:発熱がみられたため、血液検査を施行し、白血球数 9,350/㎣、CRP 8.6㎎/dLと上昇があり、炎症所見を認めた。
顎関節腔の試験穿刺:顎関節腔内の状態を知るために、左耳前部皮膚を消毒、局所麻酔下に左顎関節の試験穿刺をしたところ、黄色の混濁した液体を吸引した(図2)。


Q 最も疑われる疾患名は?

① 変形性顎関節症
② 化膿性顎関節炎
③ 滑膜性骨軟骨腫症

④ リウマチ性顎関節炎

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年4月号に掲載中!/

デンタルダイヤモンド 2024年4月号 表紙

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