Dd診断力てすと『右側顔面の腫脹』デンタルダイヤモンド 2024年5月号

Dd診断力てすと『右側顔面の腫脹』デンタルダイヤモンド 2024年5月号

鳴神伊織 Iori NARUKAMI
家森正志 Masashi YAMORI
滋賀医科大学医学部附属病院 歯科口腔外科
〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年5月号より、「右側顔面の腫脹」についてです。

ゼネラルデンタルカタログ


図❶ 初診時、顔貌写真
図❶ 初診時、顔貌写真
図❷ 同、パノラマX 線写真
図❷ 同、パノラマX 線写真
患者:67歳、女性
主訴:右側顔面の腫脹に対する精査・加療
既往歴:高血圧症、高脂血症
現病歴:初診当日朝方より右側頰部の違和感を自覚し、午後にかけて右側耳介周囲~頰部~顎下部へ腫脹の増大を認め、近医を受診したところ右側頰部蜂窩織炎が疑われ、精査加療目的に当院を紹介され受診した。
現症
全身所見;体格は中肉やや小柄。体温38.2℃、全身倦怠感を認め、食思はやや不良であった。手指関節の腫脹やその他関節炎症状は認めなかった。
局所所見;右側眼窩下部から右側頰部、右側耳介周囲、右側顎下部にかけて発赤および熱感を伴う腫脹を認めた(図1)。紅斑は境界明瞭で、鼻背および鼻唇溝を超えず、眼瞼周囲には紅斑を認めなかった。右側頰部にあきらかな波動は触知せず、開口障害は認めなかった。右側耳介に搔傷を認めた。
口腔内所見はあきらかな歯肉腫脹や排膿はなく、打診痛を認めた。は残根であり、動揺2度であった。は歯周ポケットが8mm、動揺3度であり、76頰側歯肉に発赤、腫脹および歯肉溝からの排膿を認めた。
画像所見:パノラマX線写真にて根尖部に透過像を認める。また、76の根尖部に至る透過像を認め、その周囲に骨硬化像を認める(図2


Q 最も疑われる疾患名は?

① 蜂窩織炎
② 皮膚筋炎
③ SLE

④ 丹毒

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年5月号に掲載中!/

デンタルダイヤモンド 2024年5月号 表紙

▽月刊デンタルダイヤモンドのバックナンバーはこちら▽
https://www.dental-diamond.co.jp/list/103

▽診断力てすとのバックナンバーはこちら▽
https://dental-diamond.jp/test.html