二宮雅美 1) Masami NINOMIYA 岩本 勉 2) Tsutomu IWAMOTO
湯本浩通 1) Hiromichi YUMOTO
1) 徳島大学大学院医歯薬学研究部 歯周歯内治療学分野
2) 同 小児歯科学分野

図❶ 初診時の口腔内写真

図❷ 初診時のパノラマX線写真

図❸ 歯肉の病理組織像
患者:10歳、女児
主訴:上顎前歯部の歯肉腫脹
現病歴:1年前から、上顎前歯部を中心に歯肉腫脹が認められ、近医にて口腔清掃指導や含嗽剤の処方を受けたが改善しなかった。小児科での血液検査では異常がなく、服用薬物もないため、本院での精査を希望して来院した。
既往歴:喘息(現在は完治)、卵アレルギー
現症:上顎前歯部の唇側歯肉にび漫性の歯肉腫脹が認められ、プロービングデプスは6~8mm認められた。下顎歯肉の腫脹は軽度であった(図❶)。
X線所見:全顎的に歯槽骨吸収は認められなかった。
は先天性欠損で、乳臼歯
が残存していた(図❷)。
細菌検査:歯周病原細菌の検出は認められなかった。
歯肉の病理組織所見:上皮は不規則に伸長しており、線維性結合組織の増生を認めた。炎症性細胞浸潤は軽度であった(図❸)。
主訴:上顎前歯部の歯肉腫脹
現病歴:1年前から、上顎前歯部を中心に歯肉腫脹が認められ、近医にて口腔清掃指導や含嗽剤の処方を受けたが改善しなかった。小児科での血液検査では異常がなく、服用薬物もないため、本院での精査を希望して来院した。
既往歴:喘息(現在は完治)、卵アレルギー
現症:上顎前歯部の唇側歯肉にび漫性の歯肉腫脹が認められ、プロービングデプスは6~8mm認められた。下顎歯肉の腫脹は軽度であった(図❶)。
X線所見:全顎的に歯槽骨吸収は認められなかった。


細菌検査:歯周病原細菌の検出は認められなかった。
歯肉の病理組織所見:上皮は不規則に伸長しており、線維性結合組織の増生を認めた。炎症性細胞浸潤は軽度であった(図❸)。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 萌出期関連歯肉炎
② アレルギー性歯肉病変
③ 歯肉線維腫症