長谷剛志 Takashi HASE
公立能登総合病院 歯科口腔外科
〒926-0816 石川県七尾市藤橋町ア部6-4番地

図❶ 初診時の顔貌写真

図❷ 初診時のパノラマX線写真
患者:55歳、女性
主訴:歯科医院から帰宅後に突然、口唇が腫れてきた。
現病歴:20XX年11月、右下顎臼歯部の歯痛を自覚し、近在歯科医院を受診。5の歯根膿瘍と診断され、メスにて切開・排膿処置が施行された。その後、歯科医院から帰宅すると口唇が腫脹してきたため、当科に紹介受診となった。
家族歴:患者の子ども(第二子)に温熱性蕁麻疹(長風呂により掻痒感を伴う紅斑が出現)。両親、兄弟に特記事項なし。
既往歴:3年ほど前、四肢および陰部の腫脹を何度か繰り返したことがある。しかし、毎回自然消退するため、病院を受診したことはない。
内服薬:なし
アレルギー:過去に食物や薬剤によるアレルギー歴はない。
現症:
全身初見:体格は中肉中背。体温は36.6℃で、全身倦怠感なし。四肢・体幹に発疹や紅斑などは認められなかった。
口腔所見:口唇に無痛性の腫脹が認められた(図❶)。口腔内は、5に歯肉の切開痕と圧痛がみられた。しかし、歯の打診痛や動揺はみられなかった。
パノラマX線所見:5根尖に透過像が認められる(図❷)。
臨床検査所見:白血球数 9,000/μL(好中球:70.2%、好塩基球:0.3%、好酸球:1.7%、リンパ球:23.5%)、CRP 0.13mg/dL。
主訴:歯科医院から帰宅後に突然、口唇が腫れてきた。
現病歴:20XX年11月、右下顎臼歯部の歯痛を自覚し、近在歯科医院を受診。5の歯根膿瘍と診断され、メスにて切開・排膿処置が施行された。その後、歯科医院から帰宅すると口唇が腫脹してきたため、当科に紹介受診となった。
家族歴:患者の子ども(第二子)に温熱性蕁麻疹(長風呂により掻痒感を伴う紅斑が出現)。両親、兄弟に特記事項なし。
既往歴:3年ほど前、四肢および陰部の腫脹を何度か繰り返したことがある。しかし、毎回自然消退するため、病院を受診したことはない。
内服薬:なし
アレルギー:過去に食物や薬剤によるアレルギー歴はない。
現症:
全身初見:体格は中肉中背。体温は36.6℃で、全身倦怠感なし。四肢・体幹に発疹や紅斑などは認められなかった。
口腔所見:口唇に無痛性の腫脹が認められた(図❶)。口腔内は、5に歯肉の切開痕と圧痛がみられた。しかし、歯の打診痛や動揺はみられなかった。
パノラマX線所見:5根尖に透過像が認められる(図❷)。
臨床検査所見:白血球数 9,000/μL(好中球:70.2%、好塩基球:0.3%、好酸球:1.7%、リンパ球:23.5%)、CRP 0.13mg/dL。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 蜂窩織炎
② 皮下気腫
③ 口唇ヘルペス
④ 遺伝性血管性浮腫