東森秀年 Hidetoshi TOHMORI
室積 博 Hiroshi MUROZUMI
国家公務員共済組合連合会 呉共済病院 歯科口腔外科
〒737-8505 広島県呉市西中央2-3-28

図❶ 初診時の舌および口角

図❷ 同、軟口蓋
表1 臨床検査所見
RBC | 470×104/μL | IgG | 4,101mg/dL↑ | Vit.B12 | 827pg/mL |
---|---|---|---|---|---|
Hb | 15.1g/dL | IgA | 482mg/dL↑ | 葉酸 | 3.4ng/mL ↓ |
WBC | 5,030/μL | IgM | 361mg/dL↑ | 抗デスモグレイン1抗体 | 3.0未満U/mL |
PLT | 18.3×104/μL | C3 | 102.9mg/dL | 抗デスモグレイン3抗体 | 3.0未満U/mL |
Zn | 39μg/dL↓ | C4 | 22.2mg/dL | 抗BP180抗体 | 3.0未満U/mL |
Cu | 200μg/dL↑ | CH50 | >60U/mL↑ |
患者:77歳、男性
主訴:口角の疼痛
現病歴:初診の3年前から舌の粗造感を認めるようになり、最近になって右口角に疼痛も出現してきたため某歯科医院を受診し、当科紹介となった。
既往歴:特記事項なし
現症:舌には発赤を伴う白色病変、浅い亀裂、舌苔の付着が認められ、口角にはわずかに出血を伴うびらんが認められた(図❶)。また、右口蓋部には周囲に発赤を伴う潰瘍形成が認められた(図❷)。
臨床検査所見:血液一般検査では異常はみられなかったが、血清亜鉛の低下、免疫グロブリンの異常高値を示した(表1)。
主訴:口角の疼痛
現病歴:初診の3年前から舌の粗造感を認めるようになり、最近になって右口角に疼痛も出現してきたため某歯科医院を受診し、当科紹介となった。
既往歴:特記事項なし
現症:舌には発赤を伴う白色病変、浅い亀裂、舌苔の付着が認められ、口角にはわずかに出血を伴うびらんが認められた(図❶)。また、右口蓋部には周囲に発赤を伴う潰瘍形成が認められた(図❷)。
臨床検査所見:血液一般検査では異常はみられなかったが、血清亜鉛の低下、免疫グロブリンの異常高値を示した(表1)。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 慢性再発性アフタ
② ヘルパンギーナ
③ 類天疱瘡
④ HIV感染症