10月5日(日)、日本顎咬合学会関東甲信越支部学術大会が、コングレスクエア日本橋(東京都中央区)にて開催された(参加者:約300名)。
メインテーマを「さあ 歯科臨床の面白い時代がやってきた! 」と設定。わが国におけるインプラント治療の大家である小宮山彌太郎氏(東京都開業)をはじめとしたレジェンド級の歯科医師から次世代を担う新進気鋭の歯科医師まで、幅広い年齢層の演者を招聘した。支部長を務める吉田拓志氏(東京都開業)による開会挨拶の後、依頼講演やテーブルクリニック、会員発表など、4会場で充実したプログラムが執り行われた。
寺尾 豊氏(新潟県開業)は、「補綴治療を成功させるためのプロビジョナルレストレーション」と題して登壇。最終補綴形態から逆算して適切な支台歯形成量を決定するうえで、ラボサイドで製作するジグが有効であると述べた。また、補綴治療による咬合再構成を行う場合、耐摩耗性・易修復性、X線造影性を考慮したプロビジョナルレストレーションが有効であると述べた。
矢野啓介氏(東京都開業)は、「咬合関係のキーストーン:顎関節円板の役割」と題して登壇。顎関節症(TMD)と咬合の関係について、複数の症例を通じて臨床的な視点を提示。TMDは咬合因子ではなく、筋肉・心理・遺伝的要因が主因であり、その治療は保存的・非侵襲的アプローチが基本であると述べた。また、世界標準の知見も取り入れた診断・治療体系のアップデートが必要であると語った。
2025年度日本顎咬合学会関東甲信越支部学術大会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年11月号掲載】

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