予防的抗菌薬投与とは、術後感染を予防するために抗菌薬を投与することをいう。術後感染症には、手術部位感染症(Surgical Site Infection: SSI)と遠隔部位感染症(Remote Infection: RI)がある。抜歯後感染症などはSSIに相当する。予防的抗菌薬投与の目的はSSI発症率の減少とされており、原則として遠隔部位感染は対象としない。歯科手術においても、「術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドライン」に準じることにより、薬剤耐性(AMR)の防止に貢献できる。
術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドラインから改変 https://www.chemotherapy.or.jp/modules/guideline/index.php?content_id=62