痛覚変調性疼痛は、末梢の神経障害を証明しうる所見や病歴が存在せず、感覚検査上は末梢の機能異常や中枢の疼痛調節機構の変調を示す痛みである。この痛みは従前心因性疼痛と呼ばれていたが、最近第3の痛みとして、本領域でトピックとなっている。歯科領域に生じる代表例として、口腔灼熱痛症候群(Burning mouth syndrome : BMS)や持続性特発性歯痛(Persistent idiopathic dentoalveolar pain : PIDAP)が挙げられる。 侵害受容性疼痛や神経障害性疼痛、痛覚変調性疼痛は単独で生じることもあれば、痛みの経過(慢性化)や心理社会的要因などからオーバーラップするケースも多い。
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