第68回秋季日本歯周病学会学術大会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年12月号掲載】

第68回秋季日本歯周病学会学術大会開催される

 10月17日(金)、18日(土)、朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県新潟市)にて、第68回秋季日本歯周病学会学術大会(大会長:多部田康一氏・新大院医歯)が、「国民のための歯周治療とその未来」をテーマに開催された。
 シンポジウム4は「国民のニーズに応える歯周治療」をテーマに3名が登壇。谷口崇拓氏(長野県開業)は、歯周治療における歯周ポケット用カメラの活用について、動画などの資料を供覧して解説。歯根面を可視化することで低侵襲な治療の実現に近づくと述べた。
 次に岩野義弘氏(東京都開業)は、歯科において低侵襲(MI)が求められるようになり、歯肉弁の初期閉鎖や血餅の保持などを意識した技術が発展したと述べ、歯周外科治療における術式を振り返った。MIの実践には切開・剝離・縫合の基本手技が重要であると強調した。
 最後に水谷幸嗣氏(東京科学大院)は、歯周外科治療にEr:YAGレーザーを応用することで、治癒を促進し、菌血症の発症抑制も期待できるため、高齢者や有病者への治療オプションの1つとして有力であるとの考えを示した。
 歯科衛生士教育講演では、相田 潤氏(東京科学大)が「直観とエビデンスのギャップを埋める:歯科衛生士のためのデータサイエンス」と題し、歯周病にかかわる最新のエビデンスを示し、保健指導や患者とのコミュニケーションに役立つ実践的な知識として解説した。

デンタルダイヤモンド 2025年12月号