東森秀年 Hidetoshi TOHMORI 藤井南菜子 Nanako FUJII
国家公務員共済組合連合会 呉共済病院 歯科口腔外科



患者:70歳、女性
主訴:口蓋部の腫脹
現病歴:初診3日前より右口蓋部に疼痛と微熱を認め、初診前日には腫脹が出現したため、当院代謝内科定期受診時に歯科口腔外科を紹介受診した。
既往歴:2型糖尿病、高血圧症、歯科治療恐怖症。
現症:右口蓋部に直径約2.5㎝の半球状膨隆を認めた。表面は粘膜色から暗赤色を呈し、一部に斑状変化を伴っていた。膨隆は緊満性で圧痛を認めた(図1)。
画像所見:パノラマX線画像にて、4~1に類円形嚢胞様X線透過像を認めた。単純CT画像では、4~1の根尖周囲に2cm大の骨菲薄化を伴う低濃度域を認めた。また、3~1の根尖は腔内に突出していた(図2)。
臨床検査所見:赤血球 500×104/μL、白血球 12,160/μL、血小板 16.1×104/μL、好中球 84.8%μL、リンパ球 9.8%μL、CRP 5.97㎎/dL、HbA1c 6.3%であった。また、穿刺吸引にて灰白色の内溶液を確認した(図3)。
Q 最も疑われる疾患名は?

① 多形腺腫
② 口蓋膿瘍
③ 血管腫
④ 腺様囊胞癌
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2025年10月号に掲載中!/
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月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2025年10月号より、「口蓋の腫瘤」についてです。