歯科医師が病気を見つけるとき 15|デンタルダイヤモンド 2000年3月号

●東海大学医学部口腔外科学教室 佐々木次郎 + 関谷 亮

腎不全と糖尿病

紹介状を読む

◆◆◆ 診療情報提供書を読む ◆◆◆

下記に示した診療情報提供書をいただくほど歯科医師の立場が向上したことは嬉しい。さっそく読者とともに読んでみたい。

大正10年生まれ。主訴は右上歯肉腫脹。病名は1 CRF(慢性腎不全)でHD(人工透析)を火・木・土曜日に行い、2 DM(糖尿病)、3 HT(高血圧)、4 Af(心房細動)、5 脳梗塞後遺症、これくらいでいいでしょう。

図❶ 診療情報提供書

図❷ 処方箋記入例

既往歴のなかのH9.CHFは慢性心不全のことで、文中のペンフィルN6uはインスリンの自己注射が6単位、また、HbA1Cというのはご存知のとおり糖尿病の指標とするものである。

この患者さんには初診日の11月8日(月曜日)からメイアクト®の服用を開始した。ガスター®を服用中なので吸収が少し低くなるが、安全性からみてメイアクト®を選んだ。11月9日は人工透析日。11月10日(水曜日)には歯肉の腫脹は軽減していて、原因歯の抜歯をすることができた。DMがあるので、抜歯は食事のすぐ後にした。

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