Dd診断力てすと『左側下顎に認める囊胞性病変』デンタルダイヤモンド 2024年11月号

Dd診断力てすと『左側下顎に認める囊胞性病変』デンタルダイヤモンド 2024年11月号

黒柳範雄 Norio KUROYANAGI
碧南市民病院 歯科口腔外科 口腔ケアセンター
〒447-8502 愛知県碧南市平和町3-6

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年11月号より、「
左側下顎に認める囊胞性病変」についてです。


ゼネラルデンタルカタログ
図❶ 初診時のパノラマX線写真
図❶ 初診時のパノラマX線写真
図❷ 初診時のCT 画像
図❷ 初診時のCT 画像
患者:48歳、男性
主訴:左頰の違和感
既往歴:糖尿病
現病歴:2ヵ月前より、左側頰部の違和感を自覚したが、無痛性のために放置していた。その後も違和感が持続したために心配となり歯科医院を受診した。同院にてパノラマX線写真を撮影したところ、左側下顎枝部に巨大な囊胞性病変を認めたために、当科を紹介され受診した。
現症
全身所見;体格中等度、栄養状態は良好であった。
口腔外所見;特記すべき事項は認められなかった。
口腔内所見;左側下顎智歯部から下顎枝にかけて頰舌側に拡がる骨の膨隆を認めた。同部に圧痛はなく、萌出した臼歯は生活歯で打診痛も認められなかった。
画像所見;パノラマX線所見では、より下顎枝に拡がる境界明瞭な囊胞性病変と埋伏歯を認めた(図1)。CT所見において、囊胞性病変は筋突起から関節頭部まで及び、とくに筋突起部は舌頰側へ骨の膨大を示していた。舌側と頰側の一部では骨穿破と吸収を認めたが、67に歯根吸収はみられなかった(図2)。画像診断後の生検にて、オカラ状の内容物を確認した。
臨床検査所見:白血球数 6,700/μL、CRP 0.02㎎/dL。

Q 最も疑われる疾患名は?

① 下顎骨中心性癌
下顎エナメル上皮腫
③ 歯根囊胞

正角化歯原性囊胞

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年11月号に掲載中!/

デンタルダイヤモンド 2024年11月号

▽月刊デンタルダイヤモンドのバックナンバーはこちら▽
https://www.dental-diamond.co.jp/list/103

▽診断力てすとのバックナンバーはこちら▽
https://dental-diamond.jp/test.html