榊󠄀原典幸 Noriyuki SAKAKIBARA
日鋼記念病院 歯科口腔外科
〒051-8501 北海道室蘭市新富町1-5-13
患者:70歳、女性
主訴:口内炎が治らない
既往歴:特発性血小板減少性紫斑病(プレドニゾロン5㎎服用)
現病歴:「口内炎が治らない」を主訴に近医歯科を受診し、精査依頼で当科を紹介受診。
現症:体格中等度、栄養状態良好。口腔内所見では、左側口底部に長径20㎜大の潰瘍性病変を認め、接触痛および潰瘍周囲に軽度の硬結を伴っていた(図1)。口腔外所見では顔貌左右対称、左側頸部に弾性やや硬、可動性、圧痛を伴わないリンパ節腫大1個を触知した。
初診時臨床検査所見:血液学的所見では、白血球数7,660( /μL)、好中球74.1(%)、CRP 1.82(㎎/dL)と、軽度炎症反応の上昇を認めるのみで、その他血液学的異常所見は認められなかった。梅毒RPR(−)、TPHA(−)。
画像所見:CT、MRIで左側口底部に腹背側径25㎜大の腫瘤性病変と腫大した左側頸部リンパ節を認め、FDG-PETで左側口底、左側頸部リンパ節、第七頸椎、第一胸椎にFDGの集積亢進を認めた(図2)。
主訴:口内炎が治らない
既往歴:特発性血小板減少性紫斑病(プレドニゾロン5㎎服用)
現病歴:「口内炎が治らない」を主訴に近医歯科を受診し、精査依頼で当科を紹介受診。
現症:体格中等度、栄養状態良好。口腔内所見では、左側口底部に長径20㎜大の潰瘍性病変を認め、接触痛および潰瘍周囲に軽度の硬結を伴っていた(図1)。口腔外所見では顔貌左右対称、左側頸部に弾性やや硬、可動性、圧痛を伴わないリンパ節腫大1個を触知した。
初診時臨床検査所見:血液学的所見では、白血球数7,660( /μL)、好中球74.1(%)、CRP 1.82(㎎/dL)と、軽度炎症反応の上昇を認めるのみで、その他血液学的異常所見は認められなかった。梅毒RPR(−)、TPHA(−)。
画像所見:CT、MRIで左側口底部に腹背側径25㎜大の腫瘤性病変と腫大した左側頸部リンパ節を認め、FDG-PETで左側口底、左側頸部リンパ節、第七頸椎、第一胸椎にFDGの集積亢進を認めた(図2)。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 口底がん
② 悪性リンパ腫
③ 口腔結核症
④ 転移性口腔腫瘍
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年10月号に掲載中!/
▽月刊デンタルダイヤモンドのバックナンバーはこちら▽
https://www.dental-diamond.co.jp/list/103
▽診断力てすとのバックナンバーはこちら▽
https://dental-diamond.jp/test.html
月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年10月号より、「口底部の潰瘍」についてです。