小川 隆 Takashi OGAWA
東京医科大学八王子医療センター 歯科口腔外科
〒193-0998 東京都八王子市館町1163番地
図❶ 初診時の口腔内写真。両側上下顎辺縁歯肉にびらん、発赤を認める
患者:81歳、男性
主訴:歯肉がただれている
現病歴:初診の1ヵ月前から前歯部の歯肉のびらんと自然出血を自覚したため、近在歯科医院を受診した。同医院にて歯周基本治療ならびに副腎ステロイド軟膏を塗布したが症状の改善が認められなかったため、当科を紹介され受診となった。
既往歴:2型糖尿病、高血圧(内服薬;ジャヌビア、アムロジピン)
家族歴:特記事項なし
現症:
口腔外所見;顔貌は左右対称で、両側上肢に湿疹を認めた。
口腔内所見:両側上下顎辺縁歯肉に発赤、びらんを認めた(図1)。
臨床検査所見:白血球数8,240/μL、赤血球数476×104/μL、Hb15.8g/dL、血小板数25.8× 104/ μ L、CRP 0.18 ㎎ /dL、HbA1c8.1%、抗デスモグレイン1抗体3.0(基準値:20U/mL未満)、抗デスモグレイン3抗体3.0(基準値:20U/mL未満)、抗BP180NC16a抗体125U/mL(基準値:9.0U/mL未満)。
主訴:歯肉がただれている
現病歴:初診の1ヵ月前から前歯部の歯肉のびらんと自然出血を自覚したため、近在歯科医院を受診した。同医院にて歯周基本治療ならびに副腎ステロイド軟膏を塗布したが症状の改善が認められなかったため、当科を紹介され受診となった。
既往歴:2型糖尿病、高血圧(内服薬;ジャヌビア、アムロジピン)
家族歴:特記事項なし
現症:
口腔外所見;顔貌は左右対称で、両側上肢に湿疹を認めた。
口腔内所見:両側上下顎辺縁歯肉に発赤、びらんを認めた(図1)。
臨床検査所見:白血球数8,240/μL、赤血球数476×104/μL、Hb15.8g/dL、血小板数25.8× 104/ μ L、CRP 0.18 ㎎ /dL、HbA1c8.1%、抗デスモグレイン1抗体3.0(基準値:20U/mL未満)、抗デスモグレイン3抗体3.0(基準値:20U/mL未満)、抗BP180NC16a抗体125U/mL(基準値:9.0U/mL未満)。
Q 最も疑われる疾患名は?
① 壊死性潰瘍性歯肉口内炎
② DPP-4 阻害薬関連水疱性類天疱瘡
③ 単純ヘルペス性歯肉口内炎
④ 尋常性天疱瘡
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2024年7月号に掲載中!/
▽月刊デンタルダイヤモンドのバックナンバーはこちら▽
https://www.dental-diamond.co.jp/list/103
▽診断力てすとのバックナンバーはこちら▽
https://dental-diamond.jp/test.html
月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2024年7月号より、「難治性の歯肉びらん」についてです。