第55回日本口腔インプラント学会学術大会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年12月号掲載】

第55回日本口腔インプラント学会学術大会開催される

 10月24日(金)~ 10月26日(日)、第55回日本口腔インプラント学会学術大会(大会長:細川隆司氏・九歯大)が、福岡国際会議場およびマリンメッセ福岡(福岡県福岡市)において開催された(参加者:約5,150名)。「国民から信頼される口腔インプラント治療─医療DXが切り開くインプラント治療の未来─」をテーマに、各種講演が行われた。
 専門医教育講座では三上 格氏(北海道開業)が登壇。インプラント治療の長期安定に必要とされるファクターを挙げるとともに、インプラント周囲炎に至るまでの、辺縁骨の吸収、平衡性が崩れ二次的な細菌感染というターニングポイントとその予防について、詳細に解説した。
 Back to the Basics「口腔インプラント治療に必要な知識と技術を再考する」では、4名が登壇。なかでも栗田 浩氏(信州大)は「口腔外科手術の『基本のキ』」と題し、外科手術の基本と各過程における注意ポイント、創傷の治癒過程など、とくに若手が必ず押さえておくべき情報を整理した。
 シンポジウム3では小宮山彌太郎氏(東京都開業)、辰巳順一氏(朝日大歯)、樋口大輔氏(松歯大)が登壇。なかでも小宮山氏は、インプラント治療は極めて有効な治療方法であるとしたうえで、インプラントは生体組織ではなく、条件次第では異物となり得るために、従前の歯科修復処置以上に生体組織のもつ自然の摂理に敬意を払う必要があるとして、歯科医師が留意すべき点を述べた。

デンタルダイヤモンド 2025年12月号