第46回⽇本⻭内療法学会学術⼤会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年9月号掲載】

第46回⽇本⻭内療法学会学術⼤会開催される【月刊デンタルダイヤモンド 2025年9月号掲載】

 第46回⽇本⻭内療法学会学術⼤会(大会長:増田宜子氏・松歯大)が、7月19日(土)、20日(日)、「歯内療法の更なる飛躍 ─世界のPeakを目指して─」をテーマに、松本歯科大学(長野県塩尻市)において開催された(参加者:約560名)。
 特別講演1では、宇田川信之氏(松歯大)が「骨はダイナミックに躍動している─歯槽骨吸収に関与する破骨細胞について─」と題して登壇。破骨細胞に関する自身の研究や海外の研究からわかる、破骨細胞の分化メカニズムを紐解き、骨細胞が産生するOPGとスクレロスチンが歯槽骨の維持に重要なことを解説した。
 特別講演2では、林 美加子氏(阪大院歯)が「歯髄保護の臨床と研究の行方」と題して発表。日本歯科保存学会と日本歯内療法学会が協働で編纂した『歯髄保護の診療ガイドライン』や海外の最新論文を参照しながら、「どこまでう蝕を除去するか」「どこまで歯髄を保存するか」について見解を述べた。
 特別講演3では、Insoon Chang氏(Sectionof Endodontics UCLA School of Dentistry)が、「Tissue-Based Regenerative Endodontics:Bridging In Vitro Insights to Clinical Translation」と題し、幹細胞を用いた再生歯内療法の限界を示したうえで、組織ベースの再生歯内療法の研究を紹介し、その可能性を述べた。
 その他、一般口演、テーブルクリニック、KAE招待講演など、さまざまな講演が企画され、充実した内容の2日間となった。

デンタルダイヤモンド 2025年9月号