山本哲也 Tetsuya YAMAMOTO
高知大学医学部 歯科口腔外科学講座
〒783-8505 高知県南国市岡豊町小蓮185-1

図❶ 初診時の顔貌および口腔内写真

図❷ 初診時のパノラマX線写真
患者:60代、男性
主訴:右側耳下腺咬筋部の腫脹
現病歴:初診の10日前、右側耳下腺咬筋部に無痛性のび漫性腫脹が生じたため近在歯科を受診したが、歯に問題はないとのことで経過をみるようにいわれた。しかしその後、同部に開口時痛を認めるようになったため、当科での精査・加療を希望して来科した。
既往歴:5年前に腎がんにて左側腎全摘術を受けているが、経過は良好とのことである。
現症:右側耳下腺咬筋部はび漫性に腫脹し(図❶)、右側オトガイ神経支配領域には知覚鈍麻が認められた。口腔内では、右側下顎枝前縁相当部の粘膜下に膨隆が認められたが、表面粘膜は正常であった。パノラマX線写真上の右側下顎枝に、境界が比較的明瞭な骨吸収像が認められ、病的骨折を来していた(図❷)。
主訴:右側耳下腺咬筋部の腫脹
現病歴:初診の10日前、右側耳下腺咬筋部に無痛性のび漫性腫脹が生じたため近在歯科を受診したが、歯に問題はないとのことで経過をみるようにいわれた。しかしその後、同部に開口時痛を認めるようになったため、当科での精査・加療を希望して来科した。
既往歴:5年前に腎がんにて左側腎全摘術を受けているが、経過は良好とのことである。
現症:右側耳下腺咬筋部はび漫性に腫脹し(図❶)、右側オトガイ神経支配領域には知覚鈍麻が認められた。口腔内では、右側下顎枝前縁相当部の粘膜下に膨隆が認められたが、表面粘膜は正常であった。パノラマX線写真上の右側下顎枝に、境界が比較的明瞭な骨吸収像が認められ、病的骨折を来していた(図❷)。
Q 最も疑われる疾患名は?
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① 下顎骨骨髄炎
② 原始性嚢胞
③ 腎がんの下顎骨転移
④ 下顎歯肉がん