加藤かりん Karin KATO 加納欣德 Yoshinori KANOH
あいち小児保健医療総合センター 歯科口腔外科 〒474-8710 愛知県大府市森岡町七丁目426番地
※症例A、症例Bとも、Questionの選択肢は同一です
【症例A】
患者:生後12日目の女児
主訴:下顎前歯部歯肉の腫瘤
現病歴:正常分娩で出生(在胎40週5日、3,058g、Apgar:10/10点)。下顎前歯部歯肉に腫瘤が認められたが授乳に支障はなく、生後12日目に当科紹介となった。
現症:3,120g、全身状態は良好で、嚥下や吸綴も良好であった。
口腔内所見:下顎前歯部(相当部)歯槽頂に15x10x10mm大の卵円形、表面平滑でやや赤みを帯びた弾性軟の有茎性腫瘤を認めた(図1)。
【症例B】
患者:生後6日目の女児
主訴:下顎前歯部歯肉の腫瘤
既往歴:大動脈縮窄症
現病歴:誘発分娩にて出生(在胎39週6日、2,888g、Apgar:8/9点)。下顎前歯部歯肉の腫瘤と心エコー検査にて大動脈縮窄が認められ、翌日当センターに搬送、その後当科受診となった。
現症:2,650g、心血管作動薬、酸素が投与されていた。吸綴反射は良好であったが、緊急の心臓外科手術の可能性があり、経管栄養となっていた。
口腔内所見:下顎前歯部(相当部)歯槽頂に長径7mm大の卵円形、表面平滑で周囲歯肉よりもやや赤みを帯びた透明感のある軟性の腫瘤を認めた(図2)。
① 先天性エプーリス
② 線維腫
③ 萌出囊胞
④ 粘液囊胞
※症例A、症例Bの回答をそれぞれお考えください
\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2023年1月号に掲載中!/
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今回は2023年1月号より、「新生児の下顎前歯部歯肉に認められた腫瘤の2症例」についてです。