Dd診断力てすと『頰部から顎下部にかけての腫瘤』

川原一郎 Ichiro KAWAHARA 髙田 訓 Satoshi TAKADA 
奥羽大学歯学部 口腔外科学講座 〒963-8611 福島県郡山市富田町字三角堂31-1

月刊デンタルダイヤモンド誌に長年掲載され、読者の先生方に人気の「Dd診断力てすと」。
今回は2022年10月号より、「頰部から顎下部にかけての腫瘤」についてです。

図❶ 初診時の顔貌写真
a:T1強調像 b:T2強調像 c:造影T1強調像
図❷ MR画像

患者:66歳、男性
主訴:右側頰部から顎下部の腫脹
家族歴:特記事項なし
既往歴:高血圧症
現病歴:3ヵ月前より右側頰部から顎下部にかけての腫脹と疼痛を自覚した。近医歯科に受診したところ、当科での精査加療を勧められ紹介受診となった。
現症
口腔外所見;右側頰部から顎下部にかけて、直径30mmの可動性のある弾性軟の腫瘤を認めた(図1)。
口腔内所見;下顎右側臼歯部頰側歯肉の腫脹や圧痛は認められなかった。また、口腔内から腫瘤は触知できなかった。
画像所見:パノラマX線写真では、下顎骨に異常所見は認められなかった。CT画像では、右側顎下部、下顎骨外側、咬筋部にかけて腫瘤を認め、病変は筋肉とほぼ同濃度であり、あきらかな石灰化物は認められなかった。MR画像では、病変内部はT1強調像で低信号から中信号、T2強調像で高信号であった。
 また、造影T1強調像で病変内部は不均一な造影効果を呈した(図2)。

Q 最も疑われる疾患名は?

① 血管奇形
② 多形腺腫
③ IgG4関連疾患
④流行性耳下腺炎

\こちらの回答は月刊 デンタルダイヤモンド 2022年10月号に掲載中!/

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