第71回日本口腔衛生学会・総会開催される

 第71回日本口腔衛生学会・総会(学会長:於保孝彦氏・鹿大院医歯;写真)が、5月13日㈮〜27日㈮、「進取の気風で切り拓く口腔衛生の未来」をメインテーマにWeb開催された(参加者:約500名)。

シンポジウム6は、「歯科禁煙支援をめぐる最近のトピックス ~基礎、臨床から公衆衛生まで~」をテーマに5題の講演が行われた。

なかでも相田 潤氏(東医歯大院)は、加熱式タバコは有害物質が少ないとされているが、健康被害がないというわけではなく、受動喫煙程度の少ない有害物質でも口腔に悪影響があることを指摘した。
歯周病を発症し始める20代の利用者が多いため、歯科界からの対策が必要であると訴えた。

シンポジウム7は、「薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)を考える〜リスク因子の解明と予防歯科医の役割〜」をテーマに4題の講演が行われた。

とくに大鶴光信氏(長崎大学病院口腔外科)は、MRONJの画像診断や早期発見のポイントを解説。診断に用いる画像について、まずはパノラマX線写真、可能ならCT撮影を行うべきであるとした。
また、MRONJを見つけるのは圧倒的に歯科医師が多く、その責任があると強調した。
指導医講習会では、「日本の口腔保健と生涯28」と題して天野敦雄氏(阪大院歯)が登壇。
生涯28の実現に向けて、現状と課題を報告した。わが国においては、痛くなってから歯科医院に行くという考えが主流であり、歯科のニーズを感じる患者を育てる必要があると訴えた。

特集:歯内療法の原点回帰 ~5つの手技を再考する~

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