書評:世界一わかりやすい歯科材料入門

歯科衛生士向け月刊誌『DHstyle』のwhat’s new?掲載の”書評”をご紹介いたします。今回は、『世界一わかりやすい歯科材料入門』の書評を、宮地柚衣先生(椿本デンタルクリニック 歯科衛生士)に執筆いただきました。
是非ご一読ください。

『世界一わかりやすい歯科材料入門』

 本書は、臨床で患者さんに携わるすべての人に、ぜひ読んでほしい1冊です。
 私は歯科衛生士になって早5年が経ち、日常臨床で使用する歯科材料が日々進歩し続けていることを実感しています。歯科衛生士専門学校時代に歯科材料学の授業で学んだことが、いまも臨床に役立っていると感じます。
 そして、日々進歩し続ける歯科材料について、これからも学び続ける必要があると考えます。なぜなら、歯科材料は正しく使わなければ本来の力を発揮できないからです。たとえば、補綴物の脱離などで再来院する患者さんが多くなれば、歯科医院への不信感に繫がりかねません。
 本書は、歯科衛生士の疑問に歯科医師が答える会話形式で解説されています。図表が多いため、読みやすく理解しやすいのも特徴です。
 自費の審美治療が増えてきている昨今では、歯への意識が高く、知識も豊富な患者さんが少なくありません。そのため、金額にかかわらず、より自分に合った修復材料を使用したいと考える方も増えてきていると感じます。
 日常臨床では、補綴物に自費のセラミックやジルコニアを用いるか、保険適用のCAD/CAM冠を用いるかで悩む患者さんが多く、カウンセリング力を問われる場面も少なくありません。本書では、歯科材料が作られるまでの工程や特性、メリット・デメリットがわかりやすくまとめられています。これらは、患者さんへの提案において役立つ知識だと思います。また、インプラント治療で多用される骨補塡材についても、組織の再生や自家骨・人工骨の違いなどが非常に簡潔にまとめられています。
 本書を熟読すれば、日々使用する歯科材料に興味をもち、より理解を深められるでしょう。
(文・宮地柚衣/椿本デンタルクリニック 歯科衛生士)

[DHstyle 2022年12月号掲載]

[著] 片岡 有(歯科医師)川島貴重(歯科衛生士)

B5判変型・164頁・オールカラー 定価(本体4,500円+税)
小社より好評発売中!

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