第43回⽇本⻭内療法学会学術⼤会開催される

 第43回日本歯内療法学会学術⼤会(大会長:坂東 信氏・北海道開業;写真、準備・実行委員長:中脇禎輝氏・北海道開業、伊藤修一氏・北医大歯)が7月9日㈮〜25日㈪の間、「北の大地から歯内療法を再考する」をテーマにWebにて開催された(登録者数:約700名)。

特別講演

 特別講演「病因論から読み解く歯内療法の潮流」では、嘉村康彦氏(Sigma Dental Specialists)が登壇。根尖性歯周炎の発生条件等の病因と対処法を整理し、エビデンスに基づいた最善の手法を選択する必要があるとまとめた。

教育講演

 教育講演「再根管治療を減少させるための考察」では、辻本恭久氏(日大松戸)が登壇。辻本氏はわが国における抜髄・再根管治療が多い現状を解説。これらを減少させるための策として、ラバーダム防湿の実施と根管の解剖学的形態の理解を挙げ、とくに根管の解剖学的形態を理解していなければ、X線写真やCBCTで得られた情報も適切に活かすことができないと述べた。

シンポジウム

 シンポジウム「日本の歯内療法の予後を向上させよう!」では3題の講演が行われ、三橋 晃氏(神奈川県開業)は再根管治療が多い原因を考察した。また、淺井知宏氏(東歯大)はわが国におけるラバーダム防湿の現状と使用法を説明した。さらに、吉岡俊彦氏(広島県開業)はCBCTによる検査のポイントを解説。未処置根管などの懸念ある場合はCBCTによる精査を行うべきであり、再根管治療を避け、患者へのリスク説明のためにも活用すべきであるとした。

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