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Q&A
経営 (2017年10月号)
Q 安心できる医院づくりに向けて
●近年、当院の周辺に新たな歯科医院が増えていることもあり、より患者さんに満足していただける取り組みを強化したいと考えています。新患、かかりつけ患者ともに、安心して通える歯科医院をつくっていくためには、どのような点に取り組むとよいでしょうか。
──広島県:M歯科クリニック
A
 歯科医院を訪れる患者さんは、「口の中がひどい状態なのでは」、「治療中の痛みが辛いのでは」といった不安を抱いて来院することが多いと考えられます。また、新患だけではなく、定期的なメインテナンスで訪れる患者さんであっても、リラックスできる空間で、ゆっくりと落ち着いた時間を過ごしたいと思って来院してくることでしょう。
 そういった、さまざまな不安や期待を抱いて来院する患者さんへ、最初に接する受付スタッフが最大限提供できることは、笑顔での受け入れです。温かい言葉がけとともに、和やかな笑顔で受け入れることで、患者の不安は和らぎ、患者さんが安心して通うことができる第一歩となります。受付スタッフは、常に安定した気持ちを保ち、落ち着いた対応を心がけましょう。
 診療室内では、患者さんが見せるふとした仕草から、患者さんの様子をうかがい知ることができるとよいと思います。
 たとえば、ちらちらと腕時計に目をやる患者さんは、治療後の予定が気になっているのかもしれません。予約をしていた時間から少し遅れるような状況であればなおさらですが、治療がいつ終わるのかが気がかりなのかもしれません。
 その際には、「この後、何かご予定はありますか?」、「今日はお時間大丈夫ですか?」といった言葉がけができると、患者さんは安心して治療を受けることができます。
 また、診療室内の温度にも気を配るとよいでしょう。とくに、夏から秋にかけての季節の変わり目では、夏の温度設定では寒く感じられることがあります。診療室内を忙しく動き回っているスタッフにとってのちょうどよい温度と、ユニットでじっとしている患者さんにとってのちょうどよい温度は違うことを理解しておかなければなりません。
 患者さんが診療室内で快適に過ごしているかどうかは、こまめに声かけをするなどして確認することが大切ですが、スタッフに対してなかなか要望を言えない患者さんもいます。手をこすりあわせる仕草や、何か羽織ろうとする動作など、患者さんの何気ない様子をつぶさに観察することが大切です。
 患者さんへの心配りや気遣いは、院長からスタッフに対して何も言わなくてもできるわけではありません。スタッフの性格や気質、その時々の仕事の状況によっても対応が異なることがあります。患者さんが非常に多い状況では、スタッフ自身にも余裕がありません。当然、患者さんに対しても声かけをしたり、様子をうかがったりする余裕は少ない状況です。
スタッフが気がついて対応できることが理想ですが、院長からひと声かけて促すことや、朝礼などの時間を利用して、患者さんへの気遣いを忘れないように何度も指導していくことも必要です。  来院する患者さんは、「自分のことを気にかけてくれている」という気持ちを得られるだけでも安心できるものです。患者さんの言動や表情、あるいは細かな動作まで気を配り、一人ひとりへのきめ細かな対応を目指してください。

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

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