歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド

衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
TopQ&A経営 > 新規採用スタッフの身だしなみを改善したい(2017年5月号)
Q&A
経営 (2017年5月号)
Q 新規採用スタッフの身だしなみを改善したい
●受付と歯科助手において退職者が出たため、新規に採用活動を行っています。応募者のなかに、人当たりもよく、面接時の受け答えもしっかりとした人材がいるため、採用を考えていますが、髪の色や服装、あるいは爪が長く、普段の身だしなみについては改善してほしいところがあります。どのように伝え、改善を促せばよいでしょうか。
──岐阜県・K歯科クリニック
A
  医療の現場が、清潔感があって、患者さんに安心感を与える場所であることは言うまでもありません。しかし、院長がよいと思う身だしなみと、スタッフがよいと思う身だしなみとの間に感覚のズレが生じることも多く、どこからが派手な印象で、どこからがそうではないかという線引きは非常に難しいところでもあると思います。
  最近は、医療現場が未経験であっても応募してくる人は多くいますし、他業種からの転職についても、比較的ストレスなく対応する人が増えているように思います。そうしますと、美容系の仕事や営業の仕事に携わってきた人は、顧客や取引先に対して活発な印象を与えるために、あえて煌びやかなイメージを作ることがあるため、医院が求める安心感や清潔感のイメージとは、少し違うものがあるのかもしれません。
  したがって、応募者や採用予定者に対して、身だしなみを正そうとする場合には、医院の基準や決まりごとの考え方について、最初に説明しておくことが就業前に納得を得るために必要なことです。その際、院長自らが説明にかかわらずとも、スタッフのなかから担当を決めて、院内見学や面接の際に、身だしなみについても説明を加えておくとよいでしょう。
  現有スタッフが、医院の基準についてぶれなく説明ができるように、どこまで許容範囲とするかを、院内の基準として作成しておくとよいと思います。たとえば、髪色であれば色のトーンを示した、カラーレベルゲージなどを用いて、そのゲージの何番までなら認めるといったことや、ネイルの可否や色、あるいは爪の長さに関しても、何mm程度までなら認めるかといったことを決めておくとよいでしょう。
  最近では、カラーコンタクトレンズを使用する人も増えてきていますから、使用すること自体を認めるか否か、色によって認めるのか否かも決めておいたほうがよいでしょう。長く医療現場で働く人からすれば違和感のないことでも、他業種から転職してきた人にとっては、医院で指摘されることに関しては、新しい感覚であるのかもしれません。
  また、同じ受付という職種でも、一般企業で受付を担当してきた人とは感覚は違うと思いますし、会社によってもその基準はまったく違うものです。長年、その現場で働いてきた人にとっては、そこの基準が自分の基準になっていると思いますから、採用をする場合には、少し時間的猶予を与えて、 新しい職場の方針に馴染めるようにするとよいでしょう。
  髪の色や髪型、あるいは服装など身だしなみに関しては、それぞれの個性やアイデンティティにもかかわることですから、医院の基準に合わせて変えたとしても、それが負担やストレスになって続かないことがあります。しかし、地域医療に携わる者として、医院がどうありたいかという考え方に通じますから、医院の考え方に共感し、他のスタッフとも同じ感覚で過ごせることが大切だと思います。採用面接時に明確に伝えられるように基準を作り、医院のスタッフ全員で共有化しておくことが大切です。

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
<<経営一覧へ戻る
※過去に制作したものなので、現在の法令と異なる場合がございます。
衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド