歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド

衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
TopQ&A経営 > セミナーの旅費の扱い(2017年4月号)
Q&A
経営 (2017年4月号)
Q スタッフが希望するセミナーの旅費の扱い
●当講演会やセミナーに出席する際のスタッフの旅費規程について、当院が、出席を指示したセミナー、講演会については、当院で全額を負担していますが、スタッフ自らが情報を得て、参加を希望したセミナーの旅費は、一般的に全額負担すべきでしょうか。
──千葉県・M歯科クリニック
A
  講演会やセミナーへの参加をスタッフ本人が希望してきた場合には、その講演会の内容が医院の診療方針や診療内容に合致しているかどうかという点から、費用の負担をするか否かを判断します。
  医院で力を入れている診療内容をさらに深く理解したいという目的で参加を希望している場合や、今後取り入れようとする治療方法を新たに学びたいという意思があるのかもしれません。
  勤務するドクターに限らず、歯科衛生士や歯科助手も含めて、スタッフ自らが講演会や講習会を探してきて、ぜひ学ばせてくださいと申し出てくるとすれば、スタッフ自身は非常に意識が高く、上昇志向にあると考えられます。積極的であることは非常に好ましいですし、院長としても高いモチベーションをサポートしたいとも思うことでしょう。いずれにしても、医院から何らかの費用を負担しようとする場合には、医院の経費として扱われますから、医院収入に関与するものかどうか、その内容が将来医院にプラスに働くかどうかという点を判断する必要があります。
  また、旅費については医院が負担するが、講習会やセミナーの参加費は自己負担にするという方法はやめたほうがよいでしょう。たとえ少額の旅費であっても、医院から負担をするということは業務上に必要である、つまり仕事として認めるから負担するのです。当然、講演会やセミナーの内容についても業務上に必要と認めたうえで参加を許可しているため、医院負担をする場合には、講演会費用、往復の旅費交通費、宿泊が必要の場合はその宿泊費および日当も含めて、すべて医院負担とするべきでしょう。
  そこで、費用を医院負担するか否かを判断するために、スタッフからは講演会の内容や目的、どういったことを学びたいかをまとめた要望書を提出させる方法がよいでしょう。かかる費用に関しても、講演会費用のほか、旅費を含めたすべての経費を記載し、院長に判断を仰ぐかたちにします。要望書の内容を院長が認めた場合には、講習会当日は、スタッフはその行程に基づいて行動します。
  なお、講習会やセミナーの内容が魅力的であっても、医院の診療方針にそぐわないものや、合致しないものもあります。自己啓発を目的に自分の意思で参加したいのであれば、医院からの経費負担はしないという判断が必要です。
  医院負担で参加したセミナーの終了後には、歯科医師、歯科衛生士、該当するスタッフを集めて報告会を行い、セミナー内容を共有します。勉強会用資料を作成するなどして、参加したスタッフ自身の知識定着を図ると同時に、得た知識を医院全体へ波及させることを狙いとします。
  セミナー参加直後は、講師の淀みない話ぶりやよくまとまった内容に触れることで、自分でもよくわかったつもりになるものです。ところが、いざ他人にその内容を説明しようとすると、うまく話せないことも多く、聞いてきた知識を定着させることは意外と難しいものです。内容をしっかりと整理し、改めて自分の言葉で他人に伝えることによって、自分自身の記憶や理解としても定着します。ぜひ、最後の報告会まで取り組んでいただきたいと思います

門田 亮デンタル・マネジメント・コンサルティング

衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
<<経営一覧へ戻る
※過去に制作したものなので、現在の法令と異なる場合がございます。
衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド
衛生士,歯科,dental,Dental Diamond,デンタルダイヤモンド