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2017年9月号 左側下顎の腫れ
3.歯根嚢胞

 近隣の歯科医院からX線写真の貸し出しはなかったため、パノラマX線写真撮影を行った。患者さんの口腔内は清潔に維持されており、う嚢胞は考えにくいものと思われた。そのため、患者の年齢、病巣の発生部位より、(1)歯原性角化腫瘍(2017年WHO分類で嚢胞に再編)あるいは(2)エナメル上皮腫を疑った。
 口腔内を精査すると、歯肉に発赤・腫脹は認められなかった。同部位をさらに精査するため、CBCTの撮影を追加した(図2)。このスライス面では、歯髄腔から咬合面にかけて髄室の延長が認められた。また、透過像は下歯槽管やオトガイ孔とある程度の距離を有し、知覚の鈍麻は認められなかった(図3)。
 右下5(反対側)部の咬合面に小突起を認めるも(患側)の咬合面には小突起はなく、探針先端に引っ掛かりを示す程度のくぼみを認めた。以上より、中心結節の破折による感染根からの歯根嚢胞と診断した。

経過:患者は歯科矯正治療のため、便宜的に第1小臼歯の抜歯が他施設で行われており、の保存的治療の希望が強く、病診連携にて現在紹介医にて根管治療を行っている。根管充填、当科にて観血的保存療法を予定している。

図1 初診時の口腔内写真
図2 CBCT、矢状断像。歯髄腔から咬合面にかけて髄室の延長を認める

図1 初診時の口腔内写真
図3 CBCT、前額断像。病巣は下歯槽管やオトガイ孔とある程度の距離を有している




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